ドラ校長の広場

ドラえもんが大好きな校長のブログです。

湖に浮かぶ学校(滋賀県近江八幡市立沖島小学校)

 20・21日と近畿へき地教育研究協議会の役員会に出席していました。今回は、11月13日14日の両日開催する「第29回近畿へき地教育研究大会 滋賀大会」の打ち合わせを主とした会議でした。近畿へき地教育研究協議会には、6府県(大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山)のへき地学校と小規模学校が加盟しています。大阪が一番少なくて、小学校ばかりの7校、京都は小学校24校、中学校8校の合計32校、兵庫は小学校45校、中学校15校の合計60校、奈良は小学校19校、中学校14校の合計33校、滋賀は小学校12校、中学校4校の合計16校、和歌山は小学校64校、中学校16校の合計80校が加盟しています。(小中学校が一体となっているところも別々にカウントしています)どの府県にも、小規模校でも加盟していないところもあります。

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 会議は、滋賀大会が行われる近江八幡市で、琵琶湖のほとりにある「休暇村近江八幡」の会議室で行いました。大会の日もここが宿泊施設となります。申し込みの状況や大会当日の動き等について細かな打ち合わせを行うとともに、各府県の情報交換も行ないました。大会当日は1日目に近江八幡市で全体会が行われ、2日目は各分科会へ分かれていきます。分科会は沖島小学校の他にも、大津市立葛川小中学校(児童15名、生徒8名)、甲賀市立山内小学校(児童33名)、甲賀市立朝宮小学校(児童31名)山間部にある学校3校で開催されます。

 

 2日目は会議終了後、分科会の一つである近江八幡市立沖島小学校を視察しました。この学校は、テレビでもよく取り上げられていますので、知っている方も多いと思います。日本で唯一淡水湖に浮かぶ有人の島にある学校です。先ほどの休暇村から真正面に見える島です。

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 全校児童は今年は11名、そのうち島の子どもが5名、特認校制度を利用して市内から通っているのが6名です。と言いましても学校に通うには約10分ほど船に乗らなければ通えません。毎日先生と6名の児童が一緒に船に乗って渡ってくるそうです。この船は島に渡る唯一の手段だそうですが、運営は自治会が行っているそうです。私たちも片道500円を支払って乗り込みました。先生方も毎日往復1,000円が必要だそうです。 

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 学校は平成7年に今の場所に木造で新築され、幼稚園も併設されていて現在園児は1名です。校舎は冷暖房が完備されていました。もちろん教室は本校の教室(本校も和泉市の中では少し小さめです)の約半分ほどです。学級数は3で、複式学級が3,4年生と5,6年生です。1年生だけ単式です。木造校舎は、とても雰囲気のいいもので、特別教室も大変多く設置されていました。多目的室は和室になっていました。また、プール(3コース)も設置されています。さらに学校の前は、プライベートビーチとして貸していただいているそうで、毎年ここを使って遠泳大会が開かれています。この様子もNHKなどで少し前に放送されていました。 

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 また、漁業を中心にしているので、エビを捕るかご作りを老人の方に教えていただいたり、有名な鮒寿司の作り方を習ったりしているそうです。沖島小学校も特色ある活動で島外からの児童を惹きつけているようです。また、他府県のへき地校と交流会をよく持っているようです。今年の7月には大阪府能勢町の天王小学校(今年度末で廃校 児童数4名)と交流会を行い、テレビ新聞に取り上げられました。 

 本校とは立地条件が大きく違いますが、少人数の良さを最大限生かした取り組みで、子どもたちをのびのびと育てているようです。