ドラ校長の広場

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横山幼稚園 最後の卒園式

 朝から激しい風と雨が降っており、子どもたちの登校はとても厳しい状況でした。急な雨だったので保護者が送ってくださったところも多かったようです。

 午前9時15分から、槇尾中学校区の最後の公立幼稚園、横山幼稚園で最後の卒園式が行われました。園児が平成20年頃から減り始め、昨年、平成26年度末で閉園することが決まっていました。今年は5歳児2名で園生活を送ってきました。横山幼稚園は、横山小学校のすぐ近くにあり、まわりは川や田に囲まれたとても自然豊かなところにあります。私も平成15年度に幼稚園の担当としてよくこの幼稚園を訪問していました。歴代の園長先生が園児確保のためにPRをいっしょうけんめいされており、離れた地域からも通園している家庭もありました。地域の方からお声がかかり、春は花見、田植え、農作物の種植えをさせていただいたり、秋になるとみかん狩りや稲刈り、サツマイモの収穫など本校に負けないほどの体験活動がいっぱいの幼稚園でした。園庭も広く様々な花を植え育てていました。初めて幼稚園の卒園式にも出席させていただき、たいへん感動したことを覚えています。そんな特色ある、思い出深い園が廃園になることはとても残念です。

 今日は、学校林に遊びに来たり、七草がゆを食べに来たりしてくれた2人の園児さんでした。門をくぐるとすぐに挨拶してくれて覚えてくれていたようです。すごくかわいい園児さんたちでした。2人だけの卒園式が始まりました。園長先生から保育修了証書を手渡されると、保護者のところへ向かい渡します。保護者からことばをかけてもらって涙を流す様子は、こちらももらい泣きしてしまいました。幼稚園の卒園式で一番小学校と違うところは、来賓からの声かけに、必ず返事をしてくれたりお礼を言うところです。今日も大きな声ではっきりと言うことができていました。

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 2人でこの一年を振り返り、歌とことばで表現してくれました。卒園式を通して10曲ほどをすべて暗記していたことに驚かされました。来賓の挨拶や紹介の時もじっとその人を見つめて聞いている姿は、この園の先生方と保護者の指導の賜物だと思います。また、園を飛び出し様々な地域の方々とのふれ合い、他の公立園や地域の保育園、小学校、中学校との交流も2人にとっては貴重な体験だったようです。地域が大切に育ててくれた2人の園児がたくましくなって、小学校に入学することは、横山校区の宝を育て、地域を愛する心を育てる素晴らしい活動だと思いました。

 卒園式終了後、教室を覗いて声をかけさせていただきました。素晴らしい笑顔で話すことができて、学校林での再会を約束してきました。