古典狂言のおけいこ発表会
本校児童が7人も参加している『古典狂言のおけいこ』という伝統文化親子教室の発表会があると聞いて、堺市のサンスクエアホールにお邪魔しました。立派なホールで舞台も本格的なものでした。保護者の方や祖父母の方々も来られていました。この教室の講師は茂山あきらさんと茂山童司さんだそうです。大蔵流の狂言師の方です。詳しくはホームページをご覧ください。
5年生が2人であとは2年生と保育園の子どもさんです。題目は、
「痿痢(しびり)」
急な客人を接待するため、主人は召使いに酒の肴を買ってくるようお遣いを命じます。いつも扱き使われている召使いは、嫌気と怠け気分から、足が痺れて動けないのでお遣いに行けないと嘘をつき・・・。嘘に嘘を重ねるとどうなる、といった教訓を盛り込んだショートストーリーです。
「以呂波(いろは)」
父親が子どもにいろは48文字を教えると、子どもは教えられたとおり見事にまねをしますが、父親のその後の言葉や行動までまねをするので、父親が怒る、子どもは逃げるというお話です。
「柑子(こうじ)」
宴会にお供した召使いが、その時に主人から預かった「三つ成りのみかん」を持ってくるように言われるのですが、すでに内緒で食べてしまっていたのです。困った召使いはいろいろといいわけを考えるのですが・・・。
これら三つでした。
みんなほとんど完璧に言葉を覚えていて、また狂言独特の言い回しも舌を巻くほどのできばえでした。台本のようなものはなくて、狂言師さんの言っているとおりに繰り返すことで覚えていったのだそうです。言葉も昔の言い回しなのでわかりにくいと思っていましたが、少しの動作や言葉に耳を傾けていると、お話のおもしろさが伝わってきました。大きな声ではっきりと言ってくれたので、最近聞き取りがへたな私もしっかりと内容が伝わってきました。8月くらいからおけいこを始め、1ヶ月に2回程度の練習だったそうですが、素晴らしい発表会でした。衣装もとっても似合っていました。客席でいる私の姿を見る余裕があって、これまたびっくりしました。