ドラ校長の広場

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おすすめ番組です!!!!「NHK 君が僕の息子について教えてくれたこと」

 8月16日(土)午後11時からNHKで放送された「君が僕の息子について教えてくれたこと」という番組は、私が今年テレビで見た番組では、ベストの番組です。理由は、今まで自分が関わった自閉症の子どもたちの思いが見えたからです。自閉症についてもよく分かります。

 

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 昭和55年に初めて教師として子どもたちの前に立った時に出会った小学校3年生のSちゃん 重度の自閉症でした。彼の言いたいこと、思ったり、感じたりしていることがわからなくて、周りの子どもたちに聞いたり、教えてもらったりする日々でした。当時は介助員の制度もなく、パニックを起こした時は、手をつないで授業をしていました。「教師という職業なのに、子どもの気持ちがわからないなんて・・・・。」悩んだ1年目でした。でも、入学前から、また1年生からずっと生活してきた周りの子どもたちは、彼の気持ちがわかっていたんです。落ち着く方法も知っていたんです。周りの子どもたちから学んだことを今でも忘れません。彼だけでなく、その時のクラスの子どもたちからいっぱい学びました。教えてもらいました。今私がこの仕事を続けられるのは、担任したり、関わってきたりした子どもたち全員のおかげなんです。「この調子で語り始めると大変長くなりますのでこのへんでおいておきます。」

 クラスにいた障がいを有する子どもたちのおかげで、とてもやさしいクラスで学習したり、運動したり、様々な活動ができました。私がなんやかんやと教える必要がなかったのです。30年以上の教師生活で、担任したクラスの約半分で障がいを有する子を担任しました。和泉市で初めて介助員がついた肢体不自由の子どもさんも担任しました。自閉症と診断された子どもさんを担任したのは先ほどの3年生のSちゃん、5,6年持ち上がりさせていただいたYちゃん、2年生のKちゃん全員男の子でした。3人とも重度の自閉症で会話ができませんでした。

 でも、今になってこの番組を見て、彼らの言いたかったことが少しわかったような気がするのです。いえ、彼らもこの主人公と同じ気持ちだったとわかったのです。もう一度あの頃に戻りたいです。

 

この番組紹介をNHKオンラインの番組情報で入手しました。

 いま無名の日本人の若者が書いた1冊の本が世界20カ国以上で翻訳され、ベストセラーになっている。タイトルは「The Reason I Jump」(日本題:「自閉症の僕が跳びはねる理由」)。著者は、当時13歳の東田直樹さん、日本で7年前に出版された、自閉症である自分の心の内を綴ったエッセイである。自閉症者自らが語る極めて画期的な作品だったが、ほとんど話題になることはなかった。それがなぜ突然、7年もたって、遠くイギリスやアメリカでベストセラーとなったのか。

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この本を英訳したのは、アイルランド在住の作家デイヴィッド・ミッチェル氏。彼にも自閉症の息子がいる。日本語教師の経験があるミッチェル氏は、東田さんの本を読んでまるで息子が自分に語りかけているように感じたと言う。息子はなぜ床に頭を打ちつけるのか、なぜ奇声を発するのか、息子とのコミュニケーションをあきらめていたミッチェル氏に希望の灯がともった。そしてミッチェル氏の訳した本は、自閉症の子どもを持つ、世界の多くの家族も救うことになった。
ミッチェル氏はこの春に来日、東田さんと感動の対面を果たした。これは、日本の自閉症の若者と外国人作家の出会いから生まれた希望の物語である。

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 私の妻がこの番組に気づき、録画してくれていました。彼女も自閉症の子どもさんの担任をしたのですが、この東田さんの行動と全く同じ行動をしていたそうです。確かに共通点が多く、番組を見ているとその子どもたちを詳細に思い出しました。

 百聞は一見にしかずと言います。この感動は私たち夫婦だけではなかったようです。NHKにアンコール放送の依頼が多かったようで、再放送が決まりました。今月28日(木)深夜午前1時30分から約1時間、9月13日(土)午後3時5分から約1時間NHK総合テレビです。

 また、彼が書いた「自閉症の僕が跳びはねる理由」という本は、アマゾンでも入荷待ちの状況です。自閉症の子どもさんが自分をこのように表現することができるなんて・・・・・。是非読んでみたい本です。また、東田さんはホームページも開いていらっしゃいます。

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http://naoki-higashida.jp/

 私のおすすめ、イチオシです。ぜひ録画をしながらごらんください。